25歳、OL3年目です。

日記です。

上目黒3丁目の裏道を歩いて。〜中目黒は住宅街も趣深い。〜

 

私がかれこれ2年、いそいそと通うエステが、中目黒は上目黒3丁目にある。

一軒家エステで雰囲気はアットホーム、実力はたしかでオールハンドで1時間。

みっちり削ってくれる。

「削る」という言葉がぴったりあてはまる。ごりごりぐりぐり。

エステティシャンのお姉さんが全身の体重をかけて削ってくれる。

確かにエステ後の体型はかわっていて(もちろん元に戻るが)、

痛みに耐え抜いた自分にエールを送りたくなる。

 

そのエステは中目黒駅を出て、7分くらい歩く。

上目黒3丁目の細い道を歩いてたどりつくわけだが、その道がかなりお気に入りな私である。

 

私のお気に入りポイントは3つある。

正確に言うと3軒ある。

 

まずは近代的な作りで、建築の雑誌にでてくるかのような一軒家。

大人が10人一列に横に並べるくらいの大きな窓が特徴的で

ふと見上げるとお住いの方の生活を垣間見れてしまう。

 

なんとそんな大きい窓なのに大胆なことにいつもカーテンをあけてらっしゃる。

さらにいうと、レースのカーテンすらあけっぱなしだ。

 

その大胆さに、大いなる憧れを抱く私なのである。

家の中だというのにいつもきちんと綺麗なお洋服をまとい、洗練された雰囲気な奥様。

黒いタートルネックに丸メガネ、スティーブジョブズを彷彿とさせる気品溢れる殿方。

 

きっとお豆からひくタイプのコーヒーとか飲んでんだろうな・・・。

ケーキなんて行きつけの中目黒のケーキ屋さんがあって、

店主の方と家族ぐるみでお付き合いとかされてれるんだろうな・・・。

 

なあんて妄想が勝手に繰り広げてしまう。

こんな東京の一等地にこんな大きい家を構えて、

敷地内には季節のお花が艶やかに咲いていて。

憧れずにはいられない。

 

25歳のわたし。

 

夢を見るのはタダでしょう?

 

 

そんな将来の憧れの生活像を脳内で繰り広げていると

隣の隣のお家に目がいく。

 

こちらはこじんまりとしたお家だが特徴的な点がある。

玄関に大きい黒板を用意して、四季折々のイラストを描いているのだ。

 

紫陽花の時期は、紫・白・青のチョークを使って、

見事な紫陽花が黒板上に咲き乱れている。

 

今の季節はひなまつり。

ピンクのチョークを巧みに使ってかわいらしいお雛様がにっこりしている。

 

エステには月1,2回いくわけだが、高頻度でイラストが変わっている。

アンパンマンなときもあったし、上野動物園のパンダがはやった時は

パンダがかいてあった。時事もチェック済なのである。

 

アンパンマンが描かれていた時に、きっとこのお家には小さなお子様がいらして

デザイナー業のお父さんのおやすみに、父子の趣味としてこの黒板の絵を更新しているかな。なんて妄想がうまれた。

 

いまだにイラストを更新しているシーンには遭遇したことないが、

家の前の黒板にも楽しみを見い出すこの家族の余裕というか、

生活に憧れると同時にほっこりするのである。

 

一軒家で手入れが行き届いているお庭を見ると、家族の中のお手入れ担当の方に敬礼したくなる。こんな素晴らしい景色を無料で見れました。ありがとう、と。

そして尊敬する。お庭に気を配れる生活の余裕さ。

 

その「尊敬」をこの黒板があるお家にも抱くのである。

そして自分が子供を持ったらこんな休日もいいな、なんてまた妄想が忙しくなる。

 

 

そして極め付けにはまさしくお庭の手入れが行き届いた一軒家。

塀が高く一部しか見れないのであるが

四季折々の木や花で通行人を幸せな気分にしてくれる。

 

いまは結構な量の梅の花が咲く木が見ものだ。

東京のビルが建ち並ぶエリアの一角に住み、ビルしかない街にある会社との往復生活の私には

このお家がいつも次の季節を知らせてくれる。

 

みかんがなっているときもあるし、

金木犀の時期、このお家の半径5m以内は金木犀の甘い豊かな香りが充満している。

 

そんな景色や妄想に助けられて7分もあっという間に感じエステに通う。

次来る時は憧れの生活に思いを馳せながら、黒板上に咲く桜、リアルな桜をみれるかな。